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日系企業が直面するメキシコの人材採用のリアル【TOPメキシココラム】

  • mexitown
  • 2024年4月3日
  • 読了時間: 5分

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今回はTOPメキシコより、日本企業の人事部や駐在員に向けて率直な視点でアドバイスを提供していまくださいました。


メキシコでの仕事は日本とは異なる価値観が存在し、特に時間に関する考え方や勤務態度などにおいて相違があることを理解することが重要です。退職率の高さや採用活動における課題に直面しながらも、メキシコのポジティブな一面や活気ある社内文化についても言及されています。それではどうぞ!


こんにちは、TOPメキシコの古賀です。いつも求人情報をご覧いただきまして、ありがとうございます。


メキシコ採用、日本の新卒採用とはまた違った難しさに頭を悩ませている人事部や駐在員も多いかと思います。かくいう私も人材紹介会社で働いており、メキシコ人の奔放さに日々振り回されている毎日です。地球のほぼ反対側のメキシコでは、人事・採用活動においても我々日本の常識や価値観は全く通じないと言っても過言ではありません。日本よりもメキシコの方が肌に馴染む、意外と過ごしやすいという意見も多く見られますが、人材についてはどうでしょうか。


時間厳守や休まず仕事に来ることの重要性をいかに説明するか


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 まずメキシコ人は仕事に来ない、ということが良く言われています。もちろん、勤務態度や出席率には個人差があり、日本人以上に勤勉なメキシコ人も中にはいるということは一言添えておきます。しかし、メキシコ人は日常生活から公共交通機関に至るまで、時間については基本的にルーズということは言えると思います。市内のバス停を良く見ても、時刻表などは存在せず、バスが来るまでひたすら待たなければいけません。社会そのものが、良く言えばおおらかなのです。


 そういった訳で、折角メキシコに進出しても従業員が来ないせいで生産ができないという日本では信じられないような事態も起こりえます。そういった時に叱られることに慣れていないメキシコ人を厳しく指導してしまうのは逆効果で、いかにメキシコ人に時間厳守や休まず仕事に来ることの重要性を説くか、いかに仕事へのモチベーションを上げるかということがポイントとなってきます。


 福利厚生の中でも、無遅刻無欠席ボーナスはメキシコ独特のものとして、ご存じの方も多いのではないでしょうか。給与とは別に無遅刻無欠席ボーナスという形で賞与を与えることで、従業員にとっては、時間通りに出勤するメリットが出てくる上、社内での勤怠管理も徹底できる、税控除にもなるという側面もあります。また、時間厳守など日本の精神・日本文化について社内で講義を行うことも、成功事例としてあるようです。日本人としては、時間厳守というのは日々生きる上で染みついているものですが、メキシコではそうではありません。私自身もメキシコで生活していく中で仕事・プライベートを問わず、時間通りに全員が揃うということはかなり珍しいことであると痛感しています。


上手く仕事をやる気にさせるためには


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 メキシコでは遅刻・欠席の理由に嘘をつく、ということも残念ながらあります。交通渋滞のため遅刻するという連絡があっても、実際は寝坊していたということも良くあります。ただし全く悪気はなく、先に述べたように嘘を吐かれたとしても怒らないのが賢明です。一説には、スペイン植民地時代、圧政と抑圧の中で上司や上の立ち場の者に嘘を吐く習慣が形成されてしまったとも言われています。プレッシャーの中で嘘を吐く習慣が生まれてしまったのです。


 私たち日本人も、怒られるかもしれないと思うと、逆に誤魔化そうとして嘘を吐く、ということはあるのではないでしょうか。特に、人前で怒られることに慣れていないメキシコ人は、深く傷ついてしまったり、恨みを買われたりすることにも繋がりやすく、最悪の場合には訴訟を起こされてしまいます。ボーナスについてもそうですが、上手くやる気にさせるということがメキシコ人スタッフ管理の原則なのです。


離職率を抑えるためには?


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 そして最も企業を悩ませるのがメキシコ人の退職率ではないでしょうか。日本でも近年、若年層の転職率の高さが世論を賑わせていますが、メキシコでは転職を繰り返しつつ、キャリアアップしていくという考え方が一般的です。日本のように大がかりな新人採用や研修計画は残念ながら無駄になりやすいでしょう。少々世知辛い話ではありますが、一番効果的なのは給与と福利厚生です。積立金やクーポンなど潤沢な企業は欧米・中華系などの多国籍企業との人材獲得競争にも強く、立ち上げからずっと在籍する従業員もいるようです。


 また、工場オペレーターの場合は、あえて多めに採用しておくことで、欠勤や退職が出た場合も生産が回るようにするという対策を取っている企業もあるようですが、問題はオフィスワーカーでしょう。いつ欠員が出てもいいように人事部の採用チームを育てておく、あるいは我々人材紹介会社のようなツテを作っておく、ということをしておくと、いざという時にすぐに対応が可能です。


社内イベントなどを行い、明るい雰囲気作りを


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 日本では若者の飲み会離れなどが話題になっていますが、メキシコ人は老若男女問わずパーティ好き。社内のパーティやイベント、誕生日やクリスマスなどの記念日のちょっとした贈り物で従業員は居心地良く感じ、定着率も上がる傾向にあるようです。私自身もメキシコ内の何十社という日系企業を訪問させていただきましたが、人材が定着しているオフィスは快適なオフィスや、明るい雰囲気が伝わってきた気がします。


最後に


 私自身、良くも悪くもおおらかなメキシコに来て、日本人はもう少し楽に仕事したり生活したりしても良いのかもしれないなと思うようになりました。(治安やゴミ、物乞いの子どもなど心配な面もたくさんありますが)一方で、日本の会社で働いた経験が、凄く成長に繋がった、というメキシコ人にもたくさん会いました。


 日本とメキシコ、お互いの良い点を見つけつつ楽しむ時は楽しむ、締める時は締めるという形で学んでいけたらなと思います。


文責:TOP Mexico 古賀

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