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「人との出会いに恵まれ、今がある」かつの鍼灸治療院・勝野先生インタビュー



今回はメキシコシティで予約がなかなか取れないことで有名なかつの鍼灸治療院の勝野先生にインタビューを伺いました。


患者様の症状を患者様に納得して頂いた上で、的確な施術を行うことで好評なかつの鍼灸治療院。そんな鍼灸治療院を立ち上げた勝野先生の立ち上げたきっかけや健康のアドバイスなど色々お聞きしましたので、是非最後までご覧ください。読んだだけでも身体がスーッと楽になること間違いなしです。

 

<目次>


 

全スタッフが国家資格保持者。各種施術の他、漢方薬の販売も行っております



かつの鍼灸治療院の皆様(中央が勝野先生)


ーかつの鍼灸治療院は2016年に設立して、今年で7年目を迎えます。


勝野先生:2016年に設立し、スタッフの雇用をし易くするために2017年に法人化しました。設立時は手伝ってくれる方に恵まれて、順調に進んでいったおかげで今こうして多くの方に施術をご提供することが出来ています。鍼灸、整体、マッサージ、カイロプラクティックを用い、皆さまの最後の治療院となれるよう、お身体の症状改善のための施術しております。スタッフは私を含めて5名おり、全スタッフが国家資格保有者です。 


ー治療院にいらっしゃる患者様は、どんな客層ですか。


勝野先生:幅広い世代の患者様がいらっしゃいます。小・中学生の方から90代のご年配の方までいらっしゃり、学生の方では主にスポーツをされている方が怪我をした時のための施術、普段のコンディションの維持などで訪れる方が多いです。メキシコ人と日本人の割合ですと、メキシコ人の患者様は7割で、日本人は3割となっています。


院内はとてもアットホームな優しい雰囲気に包まれています


ーホームページやFacebookを拝見しましたが、漢方薬の販売も行っていらっしゃるんですね。


勝野先生:はい、鍼灸の勉強をしてきたので、東洋医学では避けて通れない漢方薬についても知識があります。基本的には診察して、患者様に合わせた漢方を販売していますが、例えば「日本で飲んでいたこの銘柄の漢方が欲しい」というご要望があり、当院で手配できるものであれば診察なしで販売することが可能です(地域によっては郵送で、送料をご負担いただく場合もあり。詳細はお問い合わせください)。


メキシコで鍼灸師をやりたい!目指していたのはこれだ!


ー勝野先生自身、何故メキシコで鍼灸を始めようと思ったのかを教えてください。


勝野先生:それは日本でまだ働いていた頃にさかのぼります。ある日、「国境なき鍼灸師を目指して」を手にとり読む機会がありました。メキシコとグアテマラでの鍼灸師の話が書いてあり、その本の中の内容に感動し


「私がやりたいのはこれだ!」


と将来メキシコに行くことを目標に持ちました。ただまだその頃は「今の自分のスキルで日本からでても役に立つことができない」と感じていた時期で、日本でもっと勉強したい、修行したいという時期でした。


ーすぐにはメキシコに行かず、日本での修行が必要と感じられたのは、何か理由があったのでしょうか。


勝野先生:もう亡くなられたのですが、自分が目指すべき師匠がいたからです。私の師匠は技術・知識はもちろん、すさまじいものがありました。更に技術力だけではなく、人間性も素晴らしい方でした。治療院の扉を開いたその瞬間、先生の懐に入った感じで身体がラクになるという不思議な空間がありました。


その後師匠の下で勉強し準備が整ってきたなと思ったところに、たまたま私の地元福岡のドミニカ共和国(以下、ドミニカ)人の友達が「ドミニカに帰るからホームステイしていいよ」という話がありました。そのままドミニカに飛び、3か月間ホームステイです。ドミニカもスペイン語圏なので、スペイン語の学校に行きながら、友達の治療もさせていただきました。


でもメキシコと同じ中南米に来たからやっぱりメキシコに行きたい。そういうとドミニカ人の友達は口をそろえて「メキシコ怖いよ、ドミニカでいいじゃん」とかなり脅されましたね(笑)


ー脅されたけれどいざメキシコに行った勝野先生。やっぱりドミニカ人のお友達の言う通り、怖い印象はありましたか。


勝野先生:やっぱり怖かったです(笑)最初はメキシコシティに降り立ったのですが、メキシコシティでも北部の下町感溢れるエリアでした。タクシーの運転手からも「危ないよ」といわれるエリアです。


そんなある日、メキシコシティで住んでいた家の大家さんが人を紹介してくださり、私の施術を受けたいという方が出てきました。その方から更にまた別の方を紹介してもらい・・・と段々人とのつながりが出来ていき、往診ということができるようになっていきました。最初の3か月間は語学学校に通いながら、施術が週に1~2日間出来るようになり、学校を辞めてから本格的に始めました。 こう思うと私の人生は現在進行形で人に恵まれていると、改めて沢山の方への感謝の気持ちがわいてきました。 


ーそうですよね。特に異国の地では色々な方に支えられお互い助け合うことでいいお仕事・いい機会に恵まれていると感じます。

 

患者様に健康状態を必ず理解してもらい、施術を行う



ーメキシコ人の患者様が7割と先ほどお話しされていましたが、欧米系の方は指圧を痛がる・東洋医学系の施術が苦手なのではと思いました。勝野先生のところでは、痛がる患者様はいらっしゃらないですか。


勝野先生:これは当院が他院と違うところとしてアピールできるポイントですが、まず患者様のお身体の状態を問診や検査などを通して必ず確認します。次に患者様の症状をご説明しきちんと理解していただきます。「患者様の現在の身体の状態には、こういう施術が必要ですよ」とご説明し、施術で加えていく刺激量もコントロールしていきます。そのため、最初から力を緩めることはせず、患者様の理解のもと施術を行っています。必要に応じて家でやっていただけるようなセルフケアやストレッチ、トレーニング、食事に関するアドバイスなども行っています。 


また、他院と違う点としてもう一つ上げられるのが、スタッフ同士で施術を行うことです。これは今年に入ってからの取り組みで月に1回、スタッフが別のスタッフの施術を受けるようにしています。そうすることで技術力も向上し、患者様にもいい施術をご提供できると思っています。始めたばかりですが、良い取り組みになっていると思っています。私含めお互いのスタッフの疲れも取れますしね(笑) 


ー患者様の中で一番ご相談の多い健康相談は何ですか。


勝野先生:最も多いのが、腰痛、ぎっくり腰、ヘルニア系の症状、膝の痛みです。その次が自律神経的な問題から来る胃腸症状や不眠、精神的な不安感です。また昨年の11~12月から花粉症含めたアレルギー症状を訴える方が多くなりました。これは大気汚染と花粉が混ざったもののようです。


ー自律神経の乱れは本当に辛いものがありますよね。そこで勝野先生より、ご自宅で簡単に出来るセルフケアがあれば教えてください。特に、メキシコシティ・バヒオ地域は日本よりも高地な故に眠りが浅い、慣れない海外生活で食べ物が合わず胃腸の調子が優れない、、、などの悩みをお持ちです。こうした方に役立つセルフケアを教えてください。


勝野先生:眠りが浅いことについては、全ての原因に当てはまることではないですが、やはり先ほども申し上げたように自律神経の乱れが大きいです。これは現代人の生活様式が完全に影響しているともいえます。パソコンや携帯、テレビに触れている時間が圧倒的に多いですよね。そこから付随する問題として姿勢。猫背がちになると脳にいく血流が減り、脳の働きや疲労回復に影響が出ます。脳が興奮状態になり、交感神経が優位になってくると、リラックスするための副交感神経のバランスが取れなくなり、不眠になりがちです。 


また意外と多いのが、コーヒーやチョコレートの摂り過ぎです。この2つは交感神経を優位にさせるものですので、適度な量を摂るように心がけてください。 


ーボクシングで有名な亀田和毅選手のトレーナーとして、柴田先生が同行されましたね。


勝野先生:亀田選手が治療院に治療に来て下さいました。試合に向けて良いトレーナーの知り合いはいないかという相談がありましたが、試合までの時間が限られている中、今から日本で技術力・海外適応能力もあるトレーナーを日本で探すのは無理と考えました。そこで、院での仕事を調整して柴田を派遣し、亀田選手は無事に試合に勝ってくださいました。これはとても嬉しかったです。治療にきてくださるだけではなく、そうした活動に参加できたことが、柴田にとってもいい経験となりました。また、亀田選手は非常に好青年です。人間的にも素敵な方だということを知っていたので、より協力したいという想いが出てきました

 

次は自分が困っている方々を助ける番、メキシコでの開業をサポートしたい


ー様々な取り組みを行っているかつの鍼灸治療院ですが、勝野先生の今後の目標を教えてください。


勝野先生:メキシコというこの地で今の活動をさせてもらっているので、他の方にも同じような気持ちを持っていただきたい ―メキシコで一番存在を喜んでもらえる会社を目指しているので、患者様だけでなくスタッフにもメキシコにいることを喜んでもらえる会社にしていきたいです。


そして夢は2つあります。1つはメキシコに様々な健康に関するプロフェッショナルがいる総合施設を創ること。これは2012年に私がメキシコに来てからの夢で現在も継続中です。


もう1つの夢は、もう少しで叶いそうかなと思う夢です。それは、日本人の鍼灸師、柔道整復師、整体師など身体に関わる仕事に就いている方の活躍できる場を広げていくことです。当院で求人を出していることも1つのやり方ですが、メキシコに来て、ご自身で開業したいという方へのサポートを行いたいです。


こう思う理由としては、私自身が沢山の方に助けてもらったからです。メキシコに来て今年で10年目になるので、ある程度の協力は出来ると思っています。これまでお世話になった方々への恩返しの方向は変わるかもしれませんが、10年前の私と同じように困っている方を、今度は私が助ける番だと感じています。


また、継続している事業の1つとして、出張ベースで他の都市にお伺いすることです。モレロス州・クエルナバカには月1回スタッフが出張し施術をしていますが、2日間の枠が早々に埋まってしまいます。こうしてみると、当院の施術を求めてくださる方が多くいらっしゃることに気付かされます。患者様に喜んでいただくことは、私とスタッフの原動力です。喜んでくださる方に、引き続き全力で尽くしていきたいです。 


ー最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。


勝野先生:環境の違いがどうしてもメキシコと日本ではあると思います。高地というだけでも消化器の機能が落ちるといわれており、普段から胃腸の弱さがある方は余計に辛く感じます。睡眠の質がおちたり、女性の方ですとホルモンバランスが狂ったりなど、身体の変調がおこります。これが長く続けば続くほど心身の疲れが続き、肉体の疲れにも繋がっていきます。環境・治安の悪さへの不安、日々のストレスや緊張感など、日本ではなかったはずのストレスが総じて自律神経の乱れ・体の不調につながっていきます


そんな悩みを持つ読者の皆様の生活が出来るだけ健やかに過ごすことが出来るような存在になれたらと思います。当院ではスタッフ一同日々施術レベルを上げるために常に勉強、練習を行なっておりますので、皆様のお役にたてることがあれば、全力で対応させていただきます


ーありがとうございました!


経歴:

勝野 馨太 (カツノ ヨシタカ)

1983年生まれ。福岡県福岡市出身。鍼灸師・柔道整復師免許を2005年に取得。福岡の整骨院、鍼灸院にて修行後、2014年1月に本格的に渡墨。メキシコシティを拠点に、アメリカ大陸で一番患者様を笑顔にできる治療家を目指し、日々、鍼灸や整体、カイロプラクティック等の施術を行なっている。現在、活動範囲をメキシコシティ外にも拡大中。

 

編集後記


勝野先生は編集部と年齢も近く、インタビューは終始楽しい雰囲気で進めることができました。一冊の本との出会いからご自身の目標をしっかりともち、地元福岡で修行をしっかりとしてからメキシコに行くと決意し、着々とご自分の夢を実現されている姿があるからこそ、スタッフの方や患者様などから厚い信頼を得られているのだと感じました。


そして勝野先生がインタビュー中で何度も「私は人との出会いに恵まれている、その出会いに感謝しています」という言葉からも、常に周りに気に掛けるお人柄が垣間見えました。また、スタッフの皆様同士で施術をし合ったり、亀田選手の試合に柴田先生が同行されるなど日々スキルアップのための色々な活動をされており、患者様によりよいサービスを提供しようという姿勢が見られました。きっと、勝野先生が目指している師匠の鍼灸院のように「その空間に入っただけで身体がラクになった気がする」空間がかつの鍼灸治療院にはあるのだと思いました。

 

お問い合わせ先


Clinica Acupuntura Japonesa KATSUNO / かつの鍼灸治療院

住所:Av.Revolucion 723 Int. 103, Col. Santa Maria Nonoalco, CDMX

tel/whatsapp:55-2711-7925

ホームページ:https://www.cajkatsuno.com/


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