【連載】教えて!勝野先生! No.6 “腸が元気だと心も元気”は本当だった!鍼灸で冬の不調改善
- Shoko Wen

- 19 時間前
- 読了時間: 6分

教えて!勝野先生! No.6
みなさま、こんにちは!
メキシコにも寒い時期がやってきましたが体調を崩されていませんか?
死者の日も過ぎ、ポサダ、クリスマス、そして大晦日!!!!!
もう2026年を意識している方も多いかと思います。
僕も計画立てないと ^^;
さて、今年最後のコラムのテーマはこちら!!
なかなか寝つけない…鍼灸で眠れるようになる?
腸内細菌が心にもいいって聞いたけど本当?
まずは「なかなか寝つけない…鍼灸で眠れるようになる?」から始めましょう☺︎
布団に入っても目がさえて眠れない、何度も目が覚める、朝までぐっすり眠れない、眠りが浅い……。
そんなお悩みを抱えている方は、実はとても多くいらっしゃいます。
当院にも、睡眠トラブルで鍼灸治療に来られる方が少なくありません。

東洋医学では、睡眠の問題を心・肝・腎・脾などの働きや気血の乱れとして捉えます。
心に熱がこもって眠れない
(心は東洋医学において精神活動にも関わる臓腑です。心が不安定になると、焦りや不安、不眠につながると考えられます。)
肝気の巡りが悪くなり、考え事が止まらず眠れない
(肝は発散にも関わり、ストレスなどでそれが阻害されると気が鬱滞しやすく、気持ちも鬱々としてしまうとされます。)
西洋医学的には、
入眠障害:なかなか寝付けない(30分以上経っても眠れない)
中途覚醒:夜中に何回も目覚めてしまう
早期覚醒:早い時間に起きてしまい、二度寝できない
熟眠障害:十分な睡眠時間をとっているのに、熟睡した感じがしない
といった状態が続くことと定義されます。
原因は多岐に渡り、ストレスや生活環境・習慣の変化、精神疾患を含む心の状態、痛みやかゆみ・咳・頻尿、アルコールやカフェイン、時差ぼけなど、様々なことが考えられます。

鍼灸でできることは、心・肝・腎などの働きや気血の乱れを改善すること。
表現を変えると
副交感神経を優位にしリラックス状態へ導く
脳内血流を改善し否定的情動や認知低下、痛みに関わる脳の部分の過活動を抑制する
痛みやかゆみ、咳や頻尿などの身体的な不快感を改善する
精神的ストレスを和らげ、自律神経を安定させる
などになります。
ただし、生活習慣や環境、心身の状態を見直すことも非常に大切です。
寝る前のスマホ使用、夜遅いカフェイン摂取(体質に合っているかも重要)、食事、運動不足など、眠りに影響する要因は意外と身近にあります。
一時的であれば特に気にしすぎる必要はないかと思いますが、期間が長くなってくるようでしたら一度病院にかかることをお勧めしますし、鍼灸によって自然に眠れる状態にもどすサポートをするのも良い選択肢かと思います。
続いて、「腸内細菌が心にもいいって聞いたけど本当?」に進みましょう!
最近、腸活という言葉をよく聞きますよね。
嘘か本当か、お金持ちのほどんどが腸活していると判明したという話も耳にしたことがあります (笑)
真面目な話、便秘や下痢などの胃腸の不調だけでなく、「なんだか気分が落ち込みやすい」「イライラしやすい」といった心の状態にも、腸が関係していると言われています。
今回は「腸と心」のつながりについて、東洋医学と現代医学の両方の視点からお話しします。
東洋医学には、五行という考え方があります。
木火土金水の五つの要素のことで、ざっくりいうと万物はこれら五つからできているという考えです。
また、この五つの要素はお互いに助け合ったり、牽制し合ったりしながらバランスをとっていると考えられています。
今回のテーマである腸内細菌の働きは東洋医学でいう土だというドクターもいらっしゃいます。
この五行論では、土は作物を育てる大地のように何かを生み出したり、受け入れたり、変化させたりする性質があるとされますが、まさに腸内細菌の働きのようだと感じますよね!
ちなみに脾と胃は土のグループになります。
脾と胃は、東洋医学的には飲食物をしっかり消化・吸収し、心身を支える気血水に変えるという大切な役割があります。
脾胃の働きが弱くなると、心身が疲れやすい、思い悩みやすい、胃腸が悪くなりやすい、などといった身体的な不調だけでなく精神的な不調も現れやすくなると考えられています。
つまり、胃腸が元気であれば、心も安定しやすいと言いかえることができるかと思いますが、昔からそんなことが分かっていたということに驚きますね!
ここからは現代医学の視点で見てみましょう!

腸は「第二の脳」とも呼ばれていることはご存知でしょうか?
人前で発表しないといけない時に緊張してお腹が痛くなるとか、トイレに行きたくなった経験や、お腹を温めてホッと安心した経験はありませんか?
腸内には1億個以上の神経細胞が存在し、独自の神経ネットワークを持っていて、自律神経を介して脳と互いに連携しています。
このネットワークは「腸脳相関」と呼ばれ、第二の脳と言われる所以でもあります。
他にも、セロトニン(幸せホルモン)の約90%が小腸で作られていたり、腸の状態が自律神経や免疫、ホルモン分泌に影響するなど、腸ってバリすごいやん!!ってなりませんか!?
鍼灸では、ストレスケアや自律神経の働きの正常化、脳内神経伝達物質の分泌促進などの効果を通して腸内環境を整えるサポートにつながることが期待されています。
近年の研究では、「うつ病や不安症の一部の人では腸内環境が乱れている傾向がある」との報告もありますし、性格も腸内細菌に依存しているという先生もいらっしゃいます。
実際に、治療の方法の一つに腸内細菌(便)の移植があり、効果をあげているそうです。
もちろん腸内細菌がすべてを解決するわけではありませんが、心の健康にも腸内細菌の元気さが大切なのは確かです。
ストレスや食事によって腸内環境は良くも悪くもなりえます。
普段の食事が口が喜ぶだけでなく、腸内細菌が喜ぶものかどうかも意識していきたいですね!

「なんとなく気分が晴れない…」と感じたら、まずは食事や生活習慣を見直し腸内環境を整えることを意識して、そこに鍼灸を加えると心と体を整える一歩になると思いますよ☺︎
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
ご質問やコラムの内容のご希望がございましたら、ぜひぜひ教えてください☺︎
本年2月よりスタートした本コラムですが、これからも皆さまのお役に立てる内容にしていきたいと気合を入れております!
来年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします^_^
「人との出会いに恵まれ、今がある」かつの鍼灸治療院・勝野先生インタビュー
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