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「豊かさのある国・メキシコと交流を一層深めたい」特別インタビュー・湯﨑英彦・広島県知事

こんにちは。今回は特別インタビューとして湯﨑英彦・広島県知事にお話を伺いました。


広島県はグアナファト州と友好提携を締結しており、来年で締結から10年を迎えます。

今年は6月にディエゴ・シヌエ・ロドリゲス・グアナファト州知事が広島を訪問し、大いに盛り上がりました。数ある姉妹都市の交流の中でも特にグアナファト州に対しては深いつながりと交流を持つ広島県。県知事のメキシコに対する想いやメッセージを頂きましたので、是非ご覧ください。

<目次>

メキシコは文化・自然・人、全てが豊か


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―本日はありがとうございます。早速ですが、湯﨑知事の持つメキシコやメキシコ人への印象についてお話しください。


湯﨑県知事:メキシコは文化的・地理的にとても豊かな国だと思います。広島県の友好提携を締結しているグアナファト州は乾燥地帯ですが、緑も多く見られました。グアナファトの街に行ったときも街の下を走るトンネルなどを見ても非常に趣を感じました。丁度私がグアナファト州を訪れたときには死者の日の季節で、その時にお土産屋さんで購入した人形は今でも自宅に大切に飾っています。死者の日の時に先祖を懐かしむこと、メキシコの音楽、食事すべてが豊かな面を持っていますね。


また、グアナファト州を訪れた時には、前レオン市長のHector Lopez Santillana氏に一軒家のレストランにご招待いただきました。あの時のレストランの雰囲気・食事の全てが印象に残っていて、忘れられない時間を過ごすことが出来ました。メキシコ料理は日本食と通じるものがあると思います。使用している食材は違いますが、調理法などのバラエティーが豊富なところにも豊かさを感じます。


メキシコはグアナファト州以外にもカンクンなどのビーチリゾート、熱帯雨林の地域、バハ・カリフォルニア州の砂漠地帯など自然も多様性が見られますね。それらの地域にはまだ足を運んだことはありませんが、きっと人々も自然と同じく多様性を持つ人々が多いのかなと想像できます。


メキシコ人の方々は基本的にフレンドリーでとても陽気ですね。それでも、伝統的な文化と長い歴史がメキシコにはあり、それらを彼らは背負っている。明るいけれど表面だけでは感じ取れない、哀愁も持ち合わせている方々だと思いました。もっといろいろな方々と知り合って、もっと知りたいと思うようになりました。


地元の人々の生活をのぞいてみたい


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―グアナファト州を訪れた際のエピソードをお話しいただきましたが、次回メキシコ・グアナファト州を訪問した際に、訪れたい場所はどのような場所でしょうか。


湯﨑県知事:まずは世界遺産にも登録され、住みたい街の上位になっているサンミゲル・デ・アジェンデですね。サンミゲル・デ・アジェンデ以外ですと、前回はグアナファト市、レオン市、イラプアト市のみの訪問でしたので、より生活に密着したような場所を訪れてみたいです。どのような場所に住んでいるのか、観光地でもないところに足を運びたいです。そうした地元の人々の生活を知り、理解するためには、地元のスーパーマーケットなどにも行ってみたいです。色々な生活が反映されていると思いますし、お肉がどのような形・量で売られているのか、どんな日用品があるのかなど。文化や暮らしが反映されていると思います。あとは、街のローカル食堂やレストランも挑戦してみたいですね。


―私の住むレオン市のスーパーマーケットでは、週末になると駐車場にバーベキュー台が設置されて、スーパーマーケットで購入したお肉を焼いてくれるサービスがあります。週末に家族や友達とパーティーをするのが好きなメキシコ人らしいなと思いました。


湯﨑県知事:楽しそうですね、そうした場所に次回は行ってみたいです!


夏の入道雲・秋の金色の田んぼなど、四季折々の風景から日本の生活をみてほしい


―海外の方々におすすめしたい広島の観光名所などをお話しください。


湯﨑県知事:定番としては平和記念公園や原爆資料館です。広島県としてできるだけ世界中の多くの方に広島での原爆投下があったという歴史に触れていただきたいです。また、こちらも定番にはなりますが、世界遺産の宮島も、800年以上もある日本の伝統文化を見ていただきたいです。


その他では、先ほどの質問の回答の逆になりますが、広島に住む方々の生活が垣間見られるような場所や風景もおすすめしたいです。田舎の田んぼの中に古民家がある風景、夏の入道雲や青い稲穂、秋の夕暮れに田んぼが金色に光る光景、近所の神社の雰囲気など四季折々の風景などを見ることで、より日本人の生活に密着することができると思っています。


そして広島県の海側の地域でも、そこに息づいている暮らしぶりを見ることができます。しまなみ海道を散策し、地元の商店でお菓子やコロッケを買って食べてみる・・・そういうのを楽しみながら広島県を堪能していただきたいですね。


「写真提供:一般社団法人広島県観光連盟」



広島県とグアナファト州、10周年に向けてより交流を深める


―広島県・グアナファト州の友好提携は2024年に締結から10周年を迎えます。10周年に向けての取組についてお話しください。


湯﨑県知事:現時点では具体的には決まっておりませんが、今年の6月にディエゴ・シヌエ・ロドリゲス州知事が広島県にいらっしゃいます※1。広島県が開催するフラワー・フェスティバルにもご参加いただくので、より一層イベントが盛り上がると期待しています。また、秋にグアナファト州で開催される広島フードフェスティバルでも、広島の味をメキシコで楽しんでいただきたいです。


2023年6月、広島市で開催されたフラワーフェスティバルに、ディエゴ・シヌエ・ロドリゲス州知事も参加


学術交流で言いますと、グアナファト州の高校生3名が県内の叡智学園に留学しています。今年は広島県からも高校生のサッカーチームがグアナファト州を訪問、レオンのクラブ・レオンU18の選手も広島を訪れるなどスポーツの交流も盛んになっています。


こうした交流を継続しながら、よりお互いが「日本とメキシコは交流をしているのだ」と実感していただき、10周年を迎えられたらいいなと祈っています。


日本とメキシコ、平和と繁栄のために力を合わせていきたい


―最後に、平和都市・広島として海外の方々へのメッセージをお願いします。


湯﨑県知事:広島県が持つメッセージ。1つ目は、戦争というものは究極の暴力であり、その延長線上に核兵器の使用も想定されているという、いかに非人道的な行為であって、人類全体に対する脅威でもあること。2つ目は広島県は原爆投下後の78年間、平和を作り上げ維持してきたこと。そして平和な世の中であれば社会も繁栄し、豊かな街・暮らしができること。この2つのメッセージをメキシコの皆様にも心にとどめていただけたらと思います。


核兵器の廃絶については、メキシコは積極的に取り組んでいます。トラテロルコ条約※2においてもメキシコは先導的な役割を果たしているので、核兵器の廃絶には理解がある行動をしていただいます。


先日広島で開催されたG7サミットでも各国が核兵器の廃絶に向けた方向性を持ちました。世界情勢が厳しい中ですが、メキシコの皆様と力を合わせて核兵器の廃絶・平和な世界の構築を目指していけたらと願ってやみません。



※1 本インタビューは6月1日に行われたものです。

※2  1962年のキューバ危機を契機に、ラテンアメリカ(中南米)の軍事的非核化構想が進展した結果、1967年に成立した最初の非核兵器地帯条約で、1968年4月に効力を発生した(出所元URL:日本原子力開発機構 https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_13-04-01-06.html



経歴:湯﨑 英彦 (Hidehiko Yusaki)

1990.3月 東京大学法学部 卒業

1995.6月 スタンフォード大学経営学修士

1990.4月 通商産業省 入省

2000.3月 通商産業省 退官

2000.3月 株式会社アッカ・ネットワークス 代表取締役

2000.12月 同社 代表取締役副社長

2008.3月 同社 退社

2009.11.29~ 広島県知事



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