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【メキシコビジネス】メキシコとSDGs:メキシコ企業の取り組みの紹介



こんにちは。ここ数年全世界で意識されるようになったSDGs(Sustainable Development Goals、スペイン語: Objetivos de Desarrollo Sostenible (ODS) 、日本語:持続可能な開発目標)というキーワード。2015年9月に国連サミットで取り上げられて以来、日本をはじめ多くの国連加盟国で政府・民間企業が目標達成に向けて取り組んでいます。


今回の記事ではそもそもSDGsとは何かという解説に加えて、メキシコは世界的に観てSDGsの開発目標をどれくらい達成しているのか、またメキシコ企業はSDGsの目標達成に向けて、具体的にどういった取り組みを行っているのかをご紹介します。

 

<目次>

 

SDGsとは?


そもそもSDGsとは何でしょうか。


外務省のサイトによると、


持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

 


上記開設の中の”17”の国際目標は以下の通りです。


主に貧困、飢餓、ジェンダー、教育などがあります。更にこの下に169のターゲットと232の指標が決められています。各国では、232の指標をどれくらい達成できているかを定期的に評価し、2030年までに全て達成できるよう目指しています。


  1. [貧困]あらゆる場所あらゆる形態の 貧困を終わらせる

  2. [飢餓] 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する

  3. [保健]あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

  4. [教育]すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

  5. [ジェンダー]ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う

  6. [水・衛生]すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

  7. [エネルギー]すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

  8. [経済成長と雇用]包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

  9. [インフラ、産業化、イノベーション]強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

  10. [不平等]国内及び各国家間の不平等を是正する

  11. [持続可能な都市]包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

  12. [持続可能な消費と生産]持続可能な消費生産形態を確保する

  13. [気候変動]気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

  14. [海洋資源]持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

  15. [陸上資源]陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

  16. [平和]持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

  17. [実施手段]持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

引用元URL:外務省:持続可能な開発目標(SDGs)と日本の取組


SDGsが過去の国連サミットなどで締結された開発目標と異なる点として挙げられるのが


  • 先進国だけでなく、開発途上国も参加する

  • 政府だけで取り組むのではなく、民間企業なども巻き込む

 →最近では多くの企業が会社単位でSDGs目標を掲げています。今後、企業が成長するためには避けては通れないテーマとなっています。

  • 環境問題だけではなく、社会・経済的な目標を取り込む

 →例えば、女性の働きやすい環境を整えることも、5.のGender Equalityの一部に該当します。女性が働きやすい環境を作ることが企業の成長、そして経済成長にも繋がるという概念からきています。

 

ここまではSDGsの一般的な解説になります。日本での取り組みは外務省の資料や多くの企業のホームページなどで紹介されているため、ここでのご紹介は割愛します。


では、MEXITOWNの読者の方が住んでいる或いは興味を持つメキシコはどれくらいSDGsに対して取り組んでいるのかを次からご紹介します。

 

SDGs:世界から見たメキシコの評価


国連加盟国あるメキシコでもSDGsに対する取り組みや評価は行っています。主にメキシコ政府とINEGI(Instituto Nacional de Estadística y Geografía 国立統計地理情報院)が中心になり、SDGsの17の目標をそれぞれ時期を決めて定期的に評価しています。


最新の17の目標に対する評価 OECD加盟国で最下位!?


それでは、メキシコがどれくらいSDGsの取り組みに対して活動し、成果を上げているのか。Cambridge University Press が発行するSustainable Development Report 2021でのメキシコの評価は以下の通りです。



画像内はSDGsが掲げる17の目標。矢印の色は緑が達成、黄色が課題あり、オレンジが重要な課題あり、赤が主要な課題あり。矢印の方向は緑が達成・達成した状態を維持、黄色が適度に改善中、オレンジが停滞状況、赤が減少です。


メキシコは1の貧困についてはSDGsの目標を達成している状態です。しかし、8.の経済成長、14.の海洋資源、16.の平和で包摂的な社会の促進については特に大きな動きがないと判断されており、15. の陸上資源ではまだ努力が足りていないと評価されています。総合評価のスコアは100点中69.13。国連加盟国193か国中80位という結果になっています。


またOECD加盟国でもあるメキシコは、残念なことに加盟国の中での総合評価は最下位となってます。1位はフィンランドの85.90、2位はスウェーデンの85.61。日本は18位で79.85です。他のラテンアメリカ諸国と比べても決して高い方とはいえず、ウルグアイが74.55、アルゼンチンが72.80、ブラジルが71.34となっています。ラテンアメリカ諸国の中でも経済規模が大きい国としては、あまりいい数値とは言い難いのではないでしょうか。


ただし、SDGsは国だけではなく、民間企業レベルでの取り組みがあることが特徴です。次は具体的にメキシコ企業がどういった活動を行っているかのご紹介です。

 

メキシコ企業の取り組み紹介


まず、MIRANDA PARTNERSの調査によると


  1. メキシコ企業776社のうち、70%がSDGsの何らかの取り組みを行っている。

  2. 776社のうち、17% はSDGsのことを知らない

  3. どの企業も、SDGsの環境問題関連目標を、優先としていない。

  4. 最も重視されているSDGsの目標は8. [経済成長と雇用]、3. [保健]、5.[ジェンダー]、4 [教育]

  5. 16.の平和で包摂的な社会の促進を取り入れているのは全体のわずか2%

  6. SDGsの活動に力を入れられない理由として挙げられるのが、予算の少なさとSDGsに対する理解不足


3. の環境問題関連を、メキシコ企業が優先とする目標に掲げられていない点からも、前述にあるSustainable Development Report 2021での評価で環境問題関連が停滞・減少とされていることに結びついてきます。また、予算不足が挙げられている点でも、メキシコの取り組みへのハードルの高さがうかがわれます。


そのような調査結果はあるものの、SDGsに積極的な企業もあります。ここからは、具体的にメキシコ企業はどのような取り組みを行っているのか。読者の皆様にもお馴染みの企業からいくつかご紹介します。



Banco Santander  1.貧困対策

メキシコ全国に支店を持つスペイン系の銀行、Santander。SantanderではSDGsの目標1.の貧困に対して取り組みを行っています。目標は”誰でも金融サービスを利用できるようにする”。そのためにSantanderはTuiioという金融サービスを開始し、女性起業家などに保険・デジタル口座開設の支援、金融の教育の提供などを行っています。取り組みの結果、2020年7月時点で電子口座開設が122,498件、136,997人のクライアントのうち92%が女性という成果を残しました。



GRUPO MODELO 6.水・衛生

Modeloビールでお馴染みのGRUPO MODELO社。2025年までに全てのコミュニティへ質のいい水を提供することを掲げています。そのためにModelo社は水質改善のために廃水処理などを行うための設備投資を行い、ZacatecasのUniversidad de Chapingo や、Relación con la Agricultura (FIRA)などとも協力し、灌漑技術プロジェクトを立ち上げました。

そうした設備に投資した結果、年間234,883立方メートルの水を節約できるほど、効率的なオペレーションの実現が可能になったと発表されています。




RESTAURANTE TOKS 8. 経済成長と雇用


メキシコのファミレスとして看板をよく見かけるTOKS。TOKSはレストランに提供するメニューの食材(モレ、コーヒー豆、蜂蜜、チョコレートなど)を、小規模生産者から購入することによって、小規模生産者のサポート、消費者に高品質の食材の提供をしています。その結果、これまでに52の国内生産者の12,500人の雇用を守ることができたと発表しています




GRUPO XCARET  14.海洋資源


キンタナ・ロー州にあり、カンクンからも沢山のツアーが出ているリゾート施設XCARET (GRUPO XCARET)では、 施設の一部であるXel-Háに生息する魚や貝類の生息環境のモニタリングを実施しています。2021年はl Instituto Politécnico Nacional (IPN)の研究高等研究センター(CINVESTAV)と共同で、モニタリングを行いました。その結果、生息環境内では48種類の異なる海洋生物が生息していることが発表されています。

 

最後に


SDGsは今後、日本やメキシコだけではなく、世界中の企業が取り組むべき課題の一つとなってきます。そして、環境問題だけではなく、雇用や教育・貧困・ジェンダーなど幅広い観点で持続可能な開発目標が定められている点は、昨今世界中で議論されている社会問題を広くカバーしているともいえます。


日本企業の取り組みはある程度報道されているものの、他国の企業や国がどういった取り組みを行っているのかまでは普段の生活では把握しきれないところもあります。本記事を通し、メキシコがどれくらいSDGsに取り組んでいるのか・世界各国と比較してどうなのか・どの目標に一番力を入れているかを知り、読者の皆様がよりSDGsに興味を持っていただけたら幸いです。

 

参考サイト:


外務省:


Mexico SIODS


Sustainable Development Report 2021


MIRANDA PARTNERS : The Mexican private sector and the SDGs


Pacto Global Red Mexico

21 empresas mexicanas concluyeron su formación en el programa SDG Ambition de UN Global Compact


※LAS EMPRESAS MEXICANAS POR LA AGENDA 2030 EN LA DÉCADA DE LA ACCIÓN

RESUMEN EJECUTIVO


※LAS EMPRESAS MEXICANAS POR LA AGENDA 2030 EN LA DÉCADA DE ACCIÓN


※2レポートのダウンロード元URL

 

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