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ソシエダ・インテルクルトゥラル 広瀬社長「高いモチベーションと目的を持ち続ける」:第32回メキシコで頑張る人にインタビュー

更新日:2021年11月17日

メキシコで頑張る人にインタビュー。第32回となる今回は、今年で設立25周年を迎えるビジネスパーソンのための語学学校・ソシエダ・インテルクルトゥラルの広瀬社長にお話しを伺いました。


日本で5年間公務員として働いていた時、休暇で訪れたスペインでの出会いが広瀬社長の運命を変えました。そこからスクール設立までの経緯や、語学学校を運営する広瀬社長からのスペイン語学習者へのアドバイスなどを語っていただきました。

 

<目次>

 

ソシエダ・インテルクルトゥラル ービジネスパーソンのための語学学校 


MEXITOWN(以下MT):本日は宜しくお願いします。ソシエダ・インテルクルトゥラルは設立して今年で25年目を迎えますが、最初に簡単なスクールのご紹介をお願いします。


広瀬社長:ソシエダ・インテルクルトゥラルはメキシコシティに1996年に設立しました。ビジネスパーソンのための語学学校で、講師は20人弱。全員スペイン語がネイティブです。現在はメキシコシティの他に、ケレタロでも対面レッスンが可能です。それ以外の地域はオンラインでのレッスンとなっています。メキシコ全国からだけではなく、メキシコ赴任前の学習としてアメリカや日本からの受講者もいます。


また、レッスンのスタイルは基本マンツーマン指導で、施設の教室での受講も可能ですが主に講師を生徒様の自宅やオフィスなどに派遣する形をとっています。グループレッスンの場合は、生徒様の方でグループを作っていただくようにしています。 


MT:広瀬社長がメキシコに来た当時、ビジネスパーソンを中心とした日本人経営のメキシコの語学学校は以上に珍しかったのではないかと思います。語学学校を立ち上げる前について教えてください。


公務員からスペイン語を猛勉強の末、メキシコへ!語学の上達は高いモチベーションと目的がすべて


広瀬社長:私は大学を卒業した後、日本で公務員として働いていました。休暇を利用してスペインを旅行したとき、自分のメンターとなる人との出会いがありました。当時マドリードにあった日西文化協会T O R A(Asociación Cultural Hispano Japonesa TORA)の創始者でしたが、そこでは日本語・空手・そろばんをはじめ、日本文化に関係ある文化コースや日本語弁論大会が行われていました。異国の地で日本文化を伝授するという活動に非常に感銘を受け、「自分もいつかは海外に出てみたい。スペインで出会ったメンターの方をモデルとして、自分も海外で事業をしたい」と思い始めました。


スペイン旅行から帰国した後、すぐにスペイン語を勉強し始めました。最初はスペインで活動の場を得ることを考えていましたが、メキシコの方がビジネスチャンスが多そうだなと思い、丁度メキシコ日産が通訳を募集していたので、着地点としては申し分ないと考えすぐに応募しました。メキシコ日産で3年ほど通訳として在籍した後、メキシコシティにソシエダ・インテルクルトゥラルを設立しました。


MT:スペインでの出会いが広瀬社長の人生を大きく変えたと言っても過言ではないですね。スペイン語も大学などで勉強したのではなく、旅行から帰国後にお勉強されて通訳に受かるまでなるには大変だったと思います。


広瀬社長:そうですね、私の場合、中学校から大学まで英語を勉強していてもなかなか自分のものにすることが出来なかったのに、スペイン語は「メンターの方のように海外で事業をしたい」という目的と高いモチベーションを持っていたから学習の密度が全く違いました。


MT:確かに、高いモチベーションと目的を持っていれば勉強そのものの楽しくなりますね。


そしてスペイン語の猛勉強の末に渡墨し、ソシエダ・インテルクルトゥラルを設立されましたが、スクール名の由来を教えてください。


広瀬社長:「世界は一つになり、分断されていたものが相互に関わりあう」—こうした世の中がいずれにやってくるだろうという想いを込めています。そして25年経った今、現実になりました。そう思うと感慨深いですね。

 

MT:ソシエダ・インテルクルトゥラルは主にビジネスパーソンのための語学学校ですが、生徒の方はどのような方が多いでしょうか。


広瀬社長:ほぼ全員が駐在員やそのご家族の方、これから駐在される方(メキシコ国外からオンラインで受講)です。年齢層は20代から50代まで、マネジャークラスから社長クラスの方までと幅広いです。他の語学学校に比べると、駐在員の方の割合が多いといえます。性別では男性の方が8割ですが、最近は若い女性の方も多いです。


設立当初は女性の駐在員の方は殆ど見かけることがありませんでしたが、最近では女性の駐在員の方も増え、社長クラスの方もいらっしゃいますよ。


MT:そうしたところでも、ここ数十年間での女性の活躍が増えてきていることがうかがえますね。

AKBの入山杏奈さんもソシエダ・インテルクルトゥラルの生徒様だったんですね。彼女のYoutubeではとても流暢にスペイン語を話していますが、それもソシエダ・インテルクルトゥラルの学習法で身に付けたものだったんですね!


広瀬社長:彼女はメキシコに来た頃、殆どスペイン語が話せない、ゼロからの状態でのスタートでした。私も彼女のスペイン語の上達の速さにはとても驚きました。メキシコでやっていくんだという高いモチベーションがあったからだと思います。出演していたドラマのディレクターの言うことを必死に理解しようとしていたとも聞きました。彼女を担当していた講師も、自分が受け持っている生徒の中で一番優秀であると称賛していました。


ビジネスパーソンが必要とする基礎のスペイン語とは何かを把握する


MT:素晴らしいです!入山さんが手にしているテキストですが、こちらのテキストはソシエダ・インテルクルトゥラルのオリジナル教材です。とても分かりやすいテキストですね。


広瀬社長:ありがとうございます。スクール設立当初は市販のテキストを使っていましたが、日本人の弱点に沿ったものではなく、あまりいいテキストではありませんでした。また、スペインで使われていた教科書も場面がスペインのため、メキシコでは使わないスペイン語や文化背景が違うことで、こちらも活用できませんでした。それであれば、日本人の弱い点を把握し、ニーズに合わせたテキストを作ろうということで、講師の方と一緒になって作成しました。


テキストでは、スペイン語一般、ビジネススペイン語の基礎が学習できるような内容になっています。それ以上の高度な専門分野の用語は生徒様の方で現場で身に付けていただくようにしています。


MT:講師の方への指導もしっかりされているのもソシエダ・インテルクルトゥラルの特徴の一つですね。


広瀬社長:他の語学学校と同じようにスペイン語教授法を習得した方を優遇はしていますが、絶対条件ではありません。まず、講師を希望する方にはソシエダ・インテルクルトゥラル独自のスペイン語の養成コースを受講していただき、スペイン語の知識の整理はもちろんのこと、ビジネスパーソンに教えるときの心構えも学んでいただきます。知識ばっかりあっても、わかりやすく教えないと意味がないです。「有能である前に、有用であれ」で、生徒の役に立つような講師像を持っていただきます。


MT:確かにスペイン語教授法を学んでいても、教える方の年齢層や職種などに合わせていくことが重要ですね。


オンラインでのレッスンが定着化したコロナウイルスのパンデミック


昨年のコロナウイルスのパンデミックで、スクールにはどのような影響がありましたか。


広瀬社長:パンデミック前は対面授業が9割、オンラインは1割でした。パンデミックなってからは生徒が減りましたが、いつ収束するかわからない状況の中でメキシコ国内でのレッスンもオンラインに切り替えていきました。その結果、オンラインが9割、対面が1割になりました。最近はメキシコ国内(2021年10月現在)も感染状況が落ち着いたので対面レッスンを再開し、2割から3割にまで戻りましたが、まだオンラインが対面より多いです。


講師もオンラインであれば移動する必要がなく、生徒様も慣れてきた方も多いので、コロナウイルスが収束したとしても、元の比率には戻らないと思います。


変化できる者が生き残る。時代の変化に合わせていきたい


MT:今後、ソシエダ・インテルクルトゥラルとして取り組みたいことがあれば教えてください。以前は語学研修プログラムもされていましたが、避暑地としても有名なモレロス州・クエルナバカということでもし私がスペイン語の研修があれば参加してみたかったです。


広瀬社長:ホームステイをしながら1~3か月スペイン語漬けのカリキュラムでした。参加者の方は社長クラスの方も多く、ホームステイという経験でメキシコ人の文化や習慣に触れることができたということで、とても好評でした。


クエルナバカは一昔前、気候もいい事などからスペイン語の語学学校のメッカでした。ホスピタリティが整っていて、すごく恵まれていたと思います。現在は治安が悪化したこともあり中止しましたが、いつか他の地域などでまたやってみたいです。 


MT:広瀬社長ご自身はいかがですか?


広瀬社長:進化論で有名なダーウィンの言葉で「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ」とあります。時代が変わりつつあるので、仕事も新しいニーズに合わせて自分たちも常に進化していくことが大事だと考えています。


流暢でなくても、一つ一つの言葉を大事に伝えることが重要


MT:最後に、スペイン語を学習している方やメキシコでスペイン語をビジネスで利用している方へのメッセージをお願いします


広瀬社長:以前、メキシコ人用の話し方コースに行ったとき、講師の方から「君は外国人なんだから、流暢に話すよりもたどたどしく話すようなほうがインパクトがあるかもしれない」と言われました。自分の考えや意見をしっかり持っていれば、たとえパーフェクトにスラスラとスペイン語で話さなくても、一つ一つの言葉に重みが出てきます。


こなれたフレーズを使いこなすのもスペイン語学ぶ過程で必要ですが、基礎から勉強して自分の考えを自分の言葉で展開することの方に注視していただきたいです。これは特にビジネスにおいて重要だと思います。同時に言葉の背景にある文化を理解することも大事です。


MT:とてもメッセージ性のあるお言葉、ありがとうございました。今日は貴重なお時間、ありがとうございました。


 

経歴:

Akihisa HIROSE  広瀬 明久

Executive Director


大学卒業後、日本で公務員生活5年、その後メキシコに渡りビジネスパーソンを対象としたスペイン語学校ソシエダ・インテルクルトゥラルを1996年に設立。本業とは別に、日本メキシコ学院(Liceo)理事、日墨協会理事、メキシコ日本商工会議所広報出版委員長、(メキシコシティの姉妹都市の)名古屋市の公式Representativeなどの公職を拝命。最後の2つは現職。メキシコ歴30年。

 

編集後記


ビジネスパーソンのための語学学校ソシエダ・インテルクルトゥラルを設立し25年。広瀬社長はメキシコ歴が30年ということを決してひけらかさず、編集部が事前に送付した質問の答えを整理していいただき、非常に丁寧に答えていただいた姿が印象的でした。


スペイン語の語学学校はメキシコ国内外に多くありますが、ソシエダ・インテルクルトゥラルのように講師の方が生徒のニーズや日本人の弱点を把握し、知識だけではない講師の育成に力を入れている点は唯一無二といってもいいかもしれません。また、語学学習において、「高いモチベーションと目的を持つ」「流暢に話すより、自分の考えをしっかり持ち、一つ一つの言葉を丁寧に話す」ことが大切であることを実感しました。


ソシエダ・インテルクルトゥラルの情報は以下にありますので、気になった方はレッスン案内もこちらからダウンロードできますので、是非ご覧ください!

 

スクール情報












SOCIEDAD INTERCULTURAL, S.C. ソシエダ・インテルクルトゥラル


住所:Cádiz No.95, Col. Insurgentes Mixcoac C.P. 03920 Ciudad de México, México

​営業時間​:月曜日 - 金曜日 09:00 - 18:00 (上記時間外でも受講は可能です)

​TEL :55-5598-2520 (固定) 55-5939-7382 (携帯)


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