ついに発表!メキシコでの国際結婚、そのリアルとは?—日本人が語った暮らしの本音
- Shoko Wen

- 9月3日
- 読了時間: 9分

メキシコで国際結婚をして暮らす日本人に向けて、MEXITOWNではアンケートを実施しました。約4週間で37名の方からご回答いただき、普段の生活や文化の違い、ストレスの乗り越え方まで、多くのリアルな声が集まりました。
本記事では、その結果とともにMEXITOWNの視点から読み解く国際結婚のリアルをお届けします。そして今回の記事では特別に!メキシコ在住でご自身もメキシコ人の旦那様を持つAyanorosaさんにアンケート結果を基に描いた国際結婚のリアルが伝わるイラストをいただきました!
以下は、MEXITOWNが実施した「メキシコでの国際結婚」に関するアンケート結果を基にまとめた記事です。実際のデータに加え、現地メディアとしての視点からの考察も盛り込んでいます。
アンケート結果
1.性別

2.年代

回答者の80%が女性で、年代別では30代が最多、続いて40代でした。これは、日本人女性がメキシコ人男性と結婚するケースが多い現状を反映していると言えるでしょう。現地で家庭を築く日本人女性の多くが、生活の中心に「異文化での子育て」や「パートナーとの関係構築」を据えています。30〜40代という子育て世代からの回答が多かったことも、それを裏付けています。
3.現在お住まいの地域

4.現在の配偶者とはどこで出会いましたか?

5.配偶者と最初出会った時、回答者の関係は何でしたか

パートナーとの出会いの場については、約68%がメキシコ国内でした。出会いのシチュエーションとしては職場や語学学校以外での”その他”が多く、出会う場所も多種多様なのかもしれません。
6.結婚年数について教えてください

7.子どもはいますか

文化の違いが衝突を生む?最も揉めやすいのは「価値観と配偶者家族との関係性」
8.配偶者と揉める問題について

配偶者とどのような問題について揉めるかという回答については、文化的な価値観の違いが7割近く、次いで配偶者家族との関係性、金銭感覚や子供の子育て・教育方針と続きました。中には特に揉めることがないという方も!
そこで、9.として具体的な揉めるエピソードをご回答いただきました。いただきましたエピソードを全て紹介したいところですが、エピソードから見えたいくつかの特徴に分けてかいせつします
以下は、アンケートで寄せられた「国際結婚で揉める原因」を具体的なエピソードから読み解き、主なポイントに分けてまとめたものです。
🧩 1. 文化・価値観の違いによる衝突
謝らない・他責思考:「謝らない文化」や「自分の非を認めない態度」にイライラする。
時間の感覚の違い:待ち合わせ時間にルーズ、約束の時間を守らない。
メキシコ流の距離感:「“今日こそやってね”」と促すと、プレッシャーと受け取られてしまうなど、言葉の裏にある意図が伝わらない。
感情表現が豊か:配偶者の感情がすぐ顔に出てしまい、周囲に誤解されやすい。
靴や床は汚い物だという価値観がない事が信じられなかった。例えば旅行のパッキングの際、靴を袋等に入れずそのまま服や他の物と一緒に入れる。夫には靴は汚い物だと教え込んだ為、今ではきちんと袋に入れてパッキングするようになった(笑)
🏠 2. 家族との距離感・介入
義家族が近すぎる:物理的にも心理的にも距離が近すぎて疲弊。
義家族が育児や病院選びにまで口出し:親族の影響力が強い。
姑問題:「日系の姑がすべてに口を出す」「節約や工夫ができない」など、日本人的感覚とはズレがある。
家族ぐるみの金銭問題:家族間のお金の貸し借りが揉めごとの火種に。
→メキシコでは「家族は一つの単位」という意識が強く、日本人にとっての「夫婦単位」とのギャップが顕著です。メキシコ文化における家族の「密度の濃さ」は、時にありがたくもあり、時に煩わしくもあります。
💸 3. 金銭感覚・経済的な役割意識の違い
貯金ができない:節約や将来への備えに対する意識が薄い。
“男性が稼ぐべき”という固定観念:時代錯誤な考えが根強い場合も。
日本帰国時の費用負担で揉める:日本側の貯金か、メキシコ側の資金かで対立。
🍽 4. 日常のささいな衝突
ゲーム・家事の分担:ゲームのやりすぎ、洗い物・服の放置などで口論。
レストランの好みの違い:新しいお店に行きたい夫 vs. 好きなお店にこだわる妻。
普段、ご夫婦でコミュニケーションをする時の言語として最も頻度の高い言語は何ですか。

家庭内のコミュニケーションは、「スペイン語」が67.6%で最多。続いて「日本語」(21.6%)、「英語」(10.8%)でした。皆様、スペイン語でのコミュニケーション素晴らしいです。毎日の母語以外でのコミュニケーションでストレスが溜まった時は、必ず発散してください!笑
家庭内での食卓でのお料理のジャンルの割合を教えてください。

食卓に上る料理は「日本食が多い」「どちらかというと日本食が多い」が合わせて4割、「メキシカンが多い」「どちらかというとメキシカンが多い」は合わせて約3割と、日墨の食文化がバランスよく反映されています。MEXITOWNが個別に聞いたエピソードでは、朝ごはんはメキシカンという方もいらっしゃいました。また、男性が日本人という方でも、日本食がどちらかというと多いという意見もありました。

最も驚いたカルチャーショックとは?
12.メキシコに住んで最もカルチャーショックを感じた場面を教えてください。という質問に対しても、多岐に渡るご意見をいただきました!
以下は、メキシコで生活する中で日本人が感じたカルチャーショックの回答を、共通点やテーマ別に分けて整理・考察したものです。

⏰ 1. 時間に対するルーズさ・計画性の欠如
時間を守らない、ルーズ
"ahorita"(今すぐ/あとで)という曖昧な表現
計画性のなさ
約束を破ることへの罪悪感がない
予約しても何時間も待たされる
🧍♀️ 2. 義家族・親戚との濃密な関係
毎週末のReunión(集まり)
遠い親戚とも頻繁に接触
家族ぐるみでの旅行やイベント
家族と一緒に過ごすことが“当然”という文化
1人でいたいと言うと驚かれる
🍽 3. 食文化・マナーの違い
ステーキ肉を細かく切ってタコスにすることに衝撃
子どもが夜遅くまで起きている
子どもへの食育がほとんどない
テーブルマナーへの意識の違い
IMSS病院で尿検査の瓶がジャム瓶だった
🚨 4. 治安と安全への意識
殺人や犯罪が身近にあると感じた
日本ではなかった経験(殺人現場に遭遇など)
無免許よりシートベルト不備が問題になる
警察の対応の仕方に疑問
車優先で歩行者が無視される
🛍 5. サービス・接客・対応のゆるさ
店員の態度が偉そう
接客時に文句を言わず我慢している人が多い
予約時間があっても待たされる
お店で大人数が並んでいてもレジを開けたりせず、ひたすらのんびり対応。
政府の手続きで人によって言うことが違う
表示価格と実際の価格が違うことがある
お店で探している物を聞くと『取り扱ってない、ない』と返答される。よく調べてもらうと実際はあるという事がよくある。調べるのが面倒だからないと答えられる事が非常に多い。

🎉 6. パーティ文化と公私の境界線
朝まで騒ぐパーティ
赤ちゃんまで夜遅く参加
パーティがとにかく長い
仕事相手でもフレンドリーすぎる
🤔 7. その他の印象的なカルチャーギャップ
現金を払うときに、日本では直接渡さずにトレーに置くことが多い為、メキシコでも直接渡さずに、置いて渡すと失礼になると聞いたときはびっくり!
ハエが多い
舌打ちする癖がある人が多い
夫婦同伴の場が多いことに驚き
配偶者と日本に住むことを考えた人は約7割!
13.日本に配偶者と住むことを考えたことがありますか。

14.はい、と回答した方へ、日本に配偶者と住みたいと考えたきっかけを教えてください(複数回答可)15.で具体的な意見を伺いました。

メキシコで暮らすよりも、日本で暮らす方がいいと考えたことがある方の中で、理由として多かったのが子どもの教育、次いで治安、生活事情、物価という意見が多くありました。
ストレス解消法は?共通するのは「日本語時間」と「ひとり時間」
16.国際結婚の生活を乗り越える上で、ご自身のストレス解消法を教えてください。
こちらの回答も多岐に渡る回答を頂きました。回答者それぞれの生活の工夫が垣間見える、非常に実践的なヒントが多く見受けられました。

🛋 1. 「自分だけの時間」を確保する
一人時間・自分時間を大切にしている
夫が義実家にいる間にリラックスタイム
夫に協力してもらい「1人ごはん・1人テレビ・1人ショッピング」
子供とだけ過ごす静かな時間を確保
散歩、スイミング、温泉ホテルなど「自分へのご褒美」も活用
→メキシコの“家族優先”文化の中で、あえて「自分の世界を守る」ことがメンタル維持の鍵。日本的な“静かな時間”を求める声が多く、日本人にとって「1人=必要な充電時間」であることがよく分かります。
☕️ 2. 美味しいものを食べる・飲む
日本食レストランで唐揚げ定食
少し高価な日本食材を使って自炊
美味しいコーヒーを飲んで、叫ぶ(!)
「食べる・飲む・寝る」の三拍子でリセット
売ってなければ自分で作って楽しむ!
📱 3. 日本語で話せる相手とつながる
日本の家族や友人とLINE・電話・オンライン飲み会
日本人の友達と愚痴を言い合う
同じ境遇の日本人妻×メキシコ人夫カップルと共感しあう
日本語で自由に気持ちを吐き出す
🧘♀️ 4. 「割り切り」と「柔軟さ」で乗り切る
「相手は相手、変わらないと理解する」
「全ては分かり合えない」と割り切る
「こんな人もいるんだな」と軽く捉える
「違いを前提に、説明しあい理解する努力をする」
🎨 5. 趣味・好きなことに没頭する
ネトフリやディズニープラスを楽しむ
Amazonでのネットショッピング
趣味に口出しさせず、完全に“自分だけの世界”に没頭
趣味や友達との外出でリフレッシュ
💬 6. パートナーとの工夫も忘れずに
コミュニケーションの時間をしっかり取る
お互いに好きなことを尊重する
感情を察してもらおうとせず、きちんと言葉にして伝える
相手の文化的背景を理解しようと努める
🌈 自分の軸”を持つこと。そして、心のチャンネルを時々「日本語」に戻すこと。
それが、異文化の中でバランスを取りながら生きる術なのかもしれません。

いかがでしたか?アンケートに回答された方は、他の方の意見が大きく共感できたと思います。メキシコでの国際結婚は、日常の中に多くのチャレンジを内包しています。しかし、その分だけ異文化を学び、家族や自分自身の在り方を深く見つめる機会にもなっています。
MEXITOWNでは、こうした「リアルな声」を今後も拾い上げ、読者と共有していきたいと考えています。皆さまの経験が、これから国際結婚を考える方々への大きなヒントとなりますように☆彡
最後にアンケートにご回答いただいた皆様、イラストを提供してくださったAyanorosaさんに改めまして、ありがとうございました!!




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