第13回メキシコで頑張る人にインタビュー:メキシコで作られた日本酒”Nami”に込められた思いとこだわりとは:NamiのRodrigo様



Hola!2021年初のメキシコで頑張る人にインタビュー。今回はメキシコのレストランや酒屋で見かけたことがあり、気になっていた方もいらっしゃるかもしれません、メキシコで作られた日本酒、NamiのDirectorのRodrigo様にお話を伺いました。実はRodrigoさん、Namiのことをメキシコの日本語メディアに語るのは初めてだとのことで、Namiのブランドのこだわりや日本酒をメキシコで作ることになったきっかけなど、しっかりご紹介させていただきます!

<目次>

NAMIを作ることになったきっかけとは?

素材と設備へのこだわり

シナロアのイメージを変えたい

それぞれのプロファイルとおススメの食事

NAMIが買える場所・レストラン

メキシコで日本酒の教育をし、日本人にも親しんでもらいたい

編集後記


NAMIを作ることになったきっかけとは?


MEXITOWN(以下、MT):こんにちは、今日は宜しくお願いします。


Rodrigo:こんにちは、よろしくおねがいします。


MT:メキシコ人が手掛ける日本酒、とても珍しいですね。では、NAMIを作ろうと思ったきっかけなどを教えてください


Rodrigo:シンプルに「日本酒が大好きだから」。その一言に尽きます。そして、NAMIは日本文化に対する情熱と、シナロアのクリアカンのイメージを変えたいという強い意志から生まれました。


のちにメキシコ人初の杜氏(とうじ:日本酒の醸造工程を行う職人集団、すなわち蔵人の監督者)となるErnestoが日本に行ったときに飲んだ日本酒があまりに美味しすぎて、「メキシコで最高品質のお酒をつくりたい」という強い情熱を持ちました。そこで、シナロア州クリアカンで会社を立ち上げたことから、醸造所をクリアカンに造る!というプロジェクトを立ち上げたのです。そして、2013年から3年かけてやっと2016年にNAMIというブランドが出来上がりました。現在、NAMIは製造・マーケティング・役員含めて10人以下のメキシコ人で構成されています(※Rodrigoさん自身は2018年からNAMIに参加)


MT:なるほど!ブランド立ち上げ時のメンバーが岐阜県の三千櫻酒造で修業されたんですか。


Rodrigo:はい、メキシコ人(お話の中で何度もcrazy mexicansをお使いになる)が実際に醸造所で3か月間修業しました。その時、杜氏である山田氏が日本酒造りに必要な過程や心得を懇切丁寧に教えてくださいました。山田氏はNAMIのコンセプトにも高い関心を寄せてくださったため、NAMIの醸造所の設備選びからアドバイスを頂きました。


MT:日本酒に愛がないとメキシコ人が日本の蔵元で修業できないですね!本当、日本酒への愛はcrazyだったんですね。



シナロア州クリアカンにある醸造所の様子


Rodrigo:そうですね 笑。そしてNAMIメンバーのErnestoがメキシコ人としては初の杜氏となり、一つ一つの工程をみています。



MT:シナロア州・クリアカンにある醸造所は一般の方向けのツアーなどがありますか。


Rodrigo:現在はコロナウイルスの影響で一般には開放していません。ただ、コロナウイルスが落ち着いてきたら、今年中には醸造所を観光客に公開したいですね。


素材と設備へのこだわり


MT:設備や工程など、実際の目で見てみたいです。設備は日本から輸入したもので、それ以外のNAMIの材料となる部分には、どのようなこだわりがありますか。



Rodrigo:日本酒造りで最も重要となる原材料のお米は、アメリカ・ミネソタ州で栽培された山田錦を使用しています。また日本酒の肝となる水ですが、メキシコの水は硬水ですよね。それを専用の浄水設備を使って軟水にし、日本酒造りにふさわしい、NAMIの特徴を引き出す柔らかさに仕上げていきます。


MT:メキシコのお水が硬水だったので、どうしているのか気になりました。機械を使って軟水にする工夫もされているんですね。そしてそれぞれのラベルですが、どのようなコンセプトでデザインされたのでしょうか。


シナロアのイメージを変えたい


Rodrigo:まず、シナロア州のイメージを変えたいという思いからきています。

ラベルは、日本文化への情熱とクリアカンのイメージを変えたいという強い意志から生まれたブランドのイメージときっかけをより伝えるためにデザインされました。 ナミは読者の皆様もご存じの通り、日本語で海の波を意味します。波を表すために、スペイン語の”virgula"を使用することが決定されました。この単語は、流れるものを表しています。 私たちのラベルでは、"virgula"と”波”、この2つの文化の融合を表現したデザインとなっています。


MT:シンプルで素敵なデザインですよね。NAMIは賞も受賞されているんですね。


Rodrigo:2019年に、ロサンゼルスで開催された Los Angeles International Wine Competitionで純米がシルバーメダル、純米吟醸と純米大吟醸がブロンズメダルを受賞しました。また日本で2019年に開催されたTokyo International Sake Challenge 2019 では、純米と吟醸がシルバー、大吟醸がゴールドを受賞しました。



それぞれのプロファイルとおススメの食事


MT:日本でも受賞されているんですね!日本酒の故郷である日本での受賞とはすばらしいです。それでは、そんなNAMIは純米、純米吟醸、純米大吟醸とありますが、それぞれのアロマや味、またどのようなお食事に合わせるといいのかを教えてください!


日本食だけでなく、メキシカンやイタリアンとのマリアージュで日本酒を浸透させる


Rodrigo:どれもフルーティな香りと味わいが特徴ですが、少しずつ違います。

まず純米はお米を55%までに磨いたものを使用しています。青りんごや洋ナシ、リッチでとても豊富なアロマが特徴です。お食事とのペアリングとしてはセビーチェ、お刺身、生牡蛎が合いますね


MT:セビーチェと日本酒ですか!?日本酒はどうしても和食とのペアリングを考えてしまいがちですが、セビーチェのようなメキシカンとも合うんですね


Rodrigo:新鮮なシーフードとの組み合わせは純米酒と抜群ですね。メキシコ人に親しんでもらうためには、自分たちが普段食べている食事との組み合わせを考えていくこともよく試しています。


次に、純米吟醸ですが、純米と同じく50%まで磨いたお米を使用しています。純米酒と同じくフルーティですが、どちらかというと桃や梅、パイナップルのようなフルーツに近いアロマです。 日本人の皆様にもお馴染みの焼き鳥やかんぱちはもちろん、スモークチーズや少し濃い味のお寿司(ロールで少々表面を炙ったもの)、タマレスと相性がいいですよ!


最後に純米大吟醸ですが、お米を40%にまで磨いたものを使うので、一番豊富された味となっています。アロマも最も洗練されていて、トロピカルフルーツやパイナップルといったフルーティな香りに加えて、フローラルで白い花の香りも感じる日本酒になっています。

お刺身でも特にウニやトロといった濃厚なものに合いますね。あとはメキシコシティで有名なシェフとNAMIのペアリングをして感動した組み合わせがリコッタ・ラビオリでした。


MT:メキシカンだけでなく、イタリアンとも!


Rodrigo:リコッタチーズとラビオリの濃厚感が大吟醸と相性抜群でしたよ


MT:Rodrigoさん、日本人より日本酒のペアリングに詳しいですね?日本人はイタリアンというとワインとのペアリングが殆どですし、メキシカンならビールかテキーラって考えちゃいます。

Rodrigo:ありがとうございます。メキシコ人だけでなく、メキシコに住んでいる日本人の方にも日本酒とのマリアージュをメキシコで存分に楽しんでいただきたいです。また、NAMIは添加物・保存料は一切使っていません。


MT:メキシコまだまだ寒いので熱燗が欲しくなるところですが、NAMIはどんな状態での飲み方が一番おススメですか?


Rodrigo:NAMIのアロマを味わっていただくためには、冷やして飲むことをおススメします。



NAMIが買える場所・レストラン


MT:それでは、NAMIはどこで買えますか?


Rodrigo:NAMIは多くの有名なレストランで提供されています。例えば、メキシコシティならMoshi moshi、ROKAI、Mog Bistro、Hotel St Regis、Entremar、モンテレイはSeñora Tanaka、Mar del Zur、Kampai 401、オアハカのTIERRA DE SOL、グアダラハラのJuniko、Suntory、I Latina、リビエラ・マヤ(キンタナ・ロー州)のRosewood Hotelなど、メキシコ国内の日本料理レストランだけでなく、ホテルやシーフードレストラン、創作メキシカンレストランなど幅広いジャンルで取り扱っていただいております(2020年12月現在。他にもまだございますので、気になる方はMEXITOWNまでご連絡下さい)


また、City Market、VINOS AMERICA、La Europea、Liverpoolでもお求めいただけます。


MT:メキシコに住む日本人にとっては、日本から輸入された日本酒は値段も高い・あまり種類がないのが悩みですので、日本人にももっとNAMIが浸透するといいですね!


Rodrigo:そうです、それを願ってやまないです。日本食レストランでも提供していますので、是非NAMIとのペアリングを楽しんでいただきたいです。


MT:最近では新商品としてHAIKUというビールも出されてますね。それ以外で今後、どんなことをやっていきたいとお考えですか?


Rodrigo:Haiku(俳句)ビールはメキシコで初めてお米を入れたビールです。今後もこうした日本酒以外でいろいろなチャレンジをしてみたいです。


MT:スパークリングの日本酒やにごりなどですか?スパークリングはメキシコ人にもウケがよさそうですし、日本人もスパークリング日本酒好きな方は特に女性が多いイメージです。


Rodrigo:そうですね、スパークリング日本酒は是非挑戦してみたいカテゴリーです。


メキシコで日本酒の教育をし、日本人にも親しんでもらいたい


MT:それでは最後に読者の皆様に一言お願いします。

Rodrigo:私たちは日本酒NAMIのクオリティに自信を持っています。


メキシコ人の中ではまだ日本酒に対する知識や純米・吟醸の違い、他の日本のお酒との違いがわからない方が多いです。そこを私たちはフードペアリングなどを通じて教育していこうという想いがあります。遠く離れたメキシコで日本酒が恋しくなった読者の皆様、是非一度NAMIを手に取ってください!ありがとうございました!


MT:ありがとうございました!



編集後記


SNSやメキシコの酒屋で見かけて以来、メキシコ人が手掛けるお酒はどんなクオリティなのかずっと気になっていて、インタビューをなんとか実現させたいと思っていたシナロア州の日本酒”NAMI”。今回やっとインタビューが実現でき、メキシコで美味しい日本酒を広めたいというRodrigoさんはじめ、NAMIメンバーの意気込みが伝わってきました。


そして私も早速NAMIの純米を頂きました!Rodrigoさんが記事の中でもお話していた通り、香りがとてもフルーティで、青りんごや洋ナシのアロマが豊富です。後味も辛みが残らず、非常にさっぱりしています。正直なところ、日本で飲む日本酒と品質は殆ど変わりがないと個人的には思います。日本に帰国したときにお刺身の横にある日本酒を思い出しました(すみません、MEXITOWN中の人の実家は無類の酒好き一家なので、日本酒は日常的にありました)


この記事をきっかけにメキシコ在住の日本人の皆様にもNAMIが浸透してほしいというRodrigoさんの想いが伝わればと応援したくなりました。


NAMIは記事内のレストランやデパート・酒屋でご購入できる他、Amazon、Mercado Libreでも購入可能です。是非、今晩は日本酒`でもいかがですか?







NAMI sake

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